2013年11月27日水曜日

ウクライナ政府関係者インタビューからわかった事;白石草さん

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白石草さん



脱原発の日のブログ



チェルノブイリ博物館です。



日本では事故後5年でこんな博物館を作れるだろうか。。。と思いました。展示は鎮魂に溢れていました。



ウクライナ取材で感じたこと。



毎日、2~3カ所でインタビューをしそれぞれの人に、2~3時間拘束して

しつこく話を聞いた結果、様々なことが見えてきました。その一つが、ウクライナの1ミリシーベルト問題です。。



日本政府は、ウクライナ政府の一部関係者にインタビューを行い、

「低線量被曝は起きていない」「チェルノブイリ法は有効ではない」

「避難政策は失敗だった」

などなどのアドバイスを受けて、

★子ども被災者支援法の骨抜き

★20ミリ避難基準の固定化

★個人線量計による実測

を導入したと思われます。



が、、、、、

「チェルノブイリ法」に批判的な人たちによくよく話を聞いてみると、彼らが特に問題視しているのは

◎補償金が200万人の被災者に広く薄く支払われ国家財政を圧迫している

◎法律改正の仕組みが複雑で、手がつけられない

という点でした。



ウクライナで被災者認定を受けているのは

◎リクビダートル、

◎避難者、

◎汚染地域在住者、

◎その子ども(18歳未満)

◎チェルノブイリ障害者認定者

です。



その中で、政策的に問題とされているのが、汚染地域のうち4級の住民への補償金の支払いです。汚染地域4級とは、1991年に年間0.5ミリ~1ミリだった地域で、現在の線量は毎時0.04~7μSvくらい。



被災者がもらっている補償金はわずか月5グリブナ(70円)程度です。超小額なので、そんな補償金に固執しなくてもいいじゃんと思うのですが、ここで譲歩すると、他のサポート(保養、健康診断、医療、給食)などもどんどん圧迫されてしまうのではないかと、村や町の現場が反発していて、政策変更ができないようでした。



また、この地域に関わらず、ウクライナでは27年間のうちに、放射線量はだいぶ減衰していて、人が住んでいる地域は全て年間1ミリシーベルト以下に落ちています。汚染地域と認定すべき町は340だという主張でした。



<まとめ>

チェルノブイリ法に関して

◎年間5ミリ以上の地域の強制避難

◎年間1ミリ~5ミリの自主避難

◎1級から4級までの地域住民への補償金の支払い

に関しては、様々な議論がある一方で



年間0.5ミリ以上の地域に対する

◎保養

◎学校給食の無償化

◎健康診断

◎医療支援

になどの支援策ついては、全ての人が一致して賛同している。



日本政府は、「チェルノブイリ法は間違った」という声を集めて政策を作っていますが、かなり乱暴だな~という印象です。ウクライナでは、研究者や政府関係者の多くが、低線量被曝と健康影響に関する因果関係についての答えは出ていないけど、予防は絶対必要、特に子どもへの予防は絶対必要と考えていました。



この点、日本の政府関係者の差を激しく感じました。



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