「国民訴訟制度」をつくれ (千葉大学 新藤 宗幸氏) −−国民が国の公金支出の是非を問う「国民訴訟制度」を提案している
そうですが。 「自治体に不当な公金の支出や瑕疵があった場合、住民は首長や職員に対して 訴訟を起こせます。これが住民訴訟です。自治体の監査委員に監査請求し、 その結果に不満な場合、裁判ができます。 自治体だけを対象にしていますが、国や大臣や官僚を対象とする訴訟制度も つくるべきです」 「国民訴訟ではまず、会計検査院に監査を求めます。そこで違法な公金の支出 ではないと判断され、それに納得できない国民に裁判の道を開くべきだと 思います。有権者に幅広く権利を与えるのです」 −−なぜ必要なのですか。 「かつて自治体で官官接待やカラ出張が発覚し、各地のオンブズマンがお金の 返還を求めて訴訟を起こしました。事業そのものや政策の是非も問うことが できます。例えば、山口県下関市と韓国と結ぶ第三セクターのフェリーの 債務処理で補助金を出した時には、その事業のあり方まで争われました」 「昔、国の高級官僚は『自治体は何をするかわからないが、国は��修發修���ぢ 間違ったことはしない』と主張していました。 実際はどうですか。国の出先機関が道路財源でマッサージいすを買った話が ありましたが、国でも公金を巡る問題はいろいろあります」 一義的には国会や会計検査院でチェックすればいいのでは。 「国会での追求はいまいちですし、会計検査院も最近は頑張っていますが、 いかんせん職員が少なすぎます。米政府監査院(GAO)と比べると10分の1です。 国民訴訟制度ができれば、その前提として検査院が監査をするわけですから、 それを機に検査院の人数も増やせばいい。政府や行政を監視する方法が 多元化していることは民主主義の条件です」 「司法も国民が訴える仕組みには消極的です。いまの行政訴訟制度は国民に とって非常に壁が高いので、海外に比べて件数が少ない。お金をかけて 訴えても、門前払いになるケースが多く、司法のあり方が問われています」 −−「開かれて司法」として裁判員裁判が始まった��錣韻任垢靴諭���ぢ 「あれにも問題があります。刑事事件が裁判の��象になっていますが、政治家や 官僚の汚職事件などに限るべきではないでしょうか。現状をみると、正義感 ばかりが表に出てきて、判決が全体的に重くなっている印象があります。 国民訴訟制度をつくり、それを一般の人が裁判員になって裁けば、司法の 厚みも増すでしょう」
そうですが。 「自治体に不当な公金の支出や瑕疵があった場合、住民は首長や職員に対して 訴訟を起こせます。これが住民訴訟です。自治体の監査委員に監査請求し、 その結果に不満な場合、裁判ができます。 自治体だけを対象にしていますが、国や大臣や官僚を対象とする訴訟制度も つくるべきです」 「国民訴訟ではまず、会計検査院に監査を求めます。そこで違法な公金の支出 ではないと判断され、それに納得できない国民に裁判の道を開くべきだと 思います。有権者に幅広く権利を与えるのです」 −−なぜ必要なのですか。 「かつて自治体で官官接待やカラ出張が発覚し、各地のオンブズマンがお金の 返還を求めて訴訟を起こしました。事業そのものや政策の是非も問うことが できます。例えば、山口県下関市と韓国と結ぶ第三セクターのフェリーの 債務処理で補助金を出した時には、その事業のあり方まで争われました」 「昔、国の高級官僚は『自治体は何をするかわからないが、国は��修發修���ぢ 間違ったことはしない』と主張していました。 実際はどうですか。国の出先機関が道路財源でマッサージいすを買った話が ありましたが、国でも公金を巡る問題はいろいろあります」 一義的には国会や会計検査院でチェックすればいいのでは。 「国会での追求はいまいちですし、会計検査院も最近は頑張っていますが、 いかんせん職員が少なすぎます。米政府監査院(GAO)と比べると10分の1です。 国民訴訟制度ができれば、その前提として検査院が監査をするわけですから、 それを機に検査院の人数も増やせばいい。政府や行政を監視する方法が 多元化していることは民主主義の条件です」 「司法も国民が訴える仕組みには消極的です。いまの行政訴訟制度は国民に とって非常に壁が高いので、海外に比べて件数が少ない。お金をかけて 訴えても、門前払いになるケースが多く、司法のあり方が問われています」 −−「開かれて司法」として裁判員裁判が始まった��錣韻任垢靴諭���ぢ 「あれにも問題があります。刑事事件が裁判の��象になっていますが、政治家や 官僚の汚職事件などに限るべきではないでしょうか。現状をみると、正義感 ばかりが表に出てきて、判決が全体的に重くなっている印象があります。 国民訴訟制度をつくり、それを一般の人が裁判員になって裁けば、司法の 厚みも増すでしょう」
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